江南こころのクリニック

江南市 心療内科・精神科なら 江南こころのクリニック

〒483-8175 愛知県江南市北野町天神3-2

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大人の発達障害について

発達障害について

脳と身体の発達には大きな個人差(人それぞれの特徴)があります。特に脳と神経系の発達では、不注意や衝動性、対人的コミュニケーションがうまくいかないこと、先の見通しを立てにくいことなどを中心とした一群の特徴をもつ人たちがいることがわかっています。これらの特徴との「おつきあい」がうまくいかず、ご本人や周囲の人が困っている状態を「発達障害」と呼びます。発達障害は小学校入学前ごろまでに発見されることが多いため、子どもや青年の精神医学の領域で盛んに治療と研究が行われてきました。

近年、子どもの頃には問題が目立たず大人になるまで見過ごされてきた人たちがいることがわかってきました。彼らは小さい頃から発達障害的特徴をもっていますが、能力の高さからなんとか周囲に適応できます。しかし就職や進学といった環境の変化を契機に、これまでのやり方ではうまくいかなくなり困ってしまいます。ここから強い不安や気分の落ち込みが出現するため、当院のような精神科・心療内科がサポートすることになります。

当院では、まずご自身の特徴について知ることからはじめます。医師の見立てや各種心理検査を使って脳と身体の発達の特徴について調べます。その上で、ご自身の特徴といかにおつきあいができるか一緒に考えます。また、必要があると判断されれば注意・集中力をサポートする薬物治療を行うことができます。当院ではこれらを医師・臨床心理士・ケースワーカーがチームとなってサポートいたします。

 

AD/HDについて

注意欠如・多動症(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: AD/HD)とは、
①不注意 ②多動性・衝動性を特徴とする発達障害です。

不注意とは、気がそれやすいこと・忍耐力が低いこと・集中力の持続が難しいことを指します。
多動性とは、そわそわしたり・しゃべりすぎたりすること・落ち着きがないことを指します。
衝動性とは、先のことを考えずに行動をしてしまうことを指します。

子どもの約5%・成人の2.5%に認められ、女性より男性に多いことがわかっています。こうした人たちは学校や職場で「落ち着きがない」「もっと気をつけて仕事・課題に取り組むように」と注意されることが多く、自信を失ってしまいがちです。自分でもなんとか工夫してみますが、うまくいかずに自分を責めたり、イライラしたりしてしまいます。こうしたことから困った場合には、当院がサポートできることがあります。

まずは、ご自身の特徴についてよく知り、どんなことで困っているのか整理しましょう。気分が落ち込んでいるときには自分を観察することが非常に難しくなるため、医師に自分の特徴を聞いてください。不注意や多動性・衝動性がAD/HDによるものと診断されれば、お薬を使ってこれらをサポートできます。職場や学校で困っていることがあれば、社会福祉士や臨床心理士の資格をもった相談員に相談したり、各種心理検査を実施して生活の工夫について一緒に考えることができます。まずは一度、当院医師にご相談ください。

【参考文献】
American Psychiatric Association.(2013)Diagnostic and statistical manual of mental disorders. Fifth Edition: DSM-5. Washington, D.C : American Psychiatric Association.(日本精神神経学会監修 2014 DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル 医学書院)

 

自閉スペクトラム症について

自閉症、アスペルガー障害、広汎性発達障害等と呼ばれていた障害の総称です。2013年に米国精神医学会から出された診断基準(DSM−5)により自閉スペクトラム症という言葉でこれをまとめるようになりました。

“自閉”という言葉は自分の殻に閉じこもった暗い人というイメージを持たれやすいようですが、こうした意味ではありません。自閉スペクトラム症の人々は以下のような特徴をもっています。

  • 社会的相互交渉の障害(人とのやりとりが難しい)
  • コミュニケーションの障害(話し言葉を使うことや理解すること、身振り手振り・表情の理解)
  • 想像力の障害(行動や興味の幅が狭い)

これらの特徴から、学校や職場で人との関係がうまくいかず悩むことが多いようです。

さらに「感覚の過敏性」と呼ばれる特徴があることがわかっています。ここで言う感覚とは五感のことを指します。五感が非常に敏感な人が多く、特定の素材を使った服を着ることができなかったり(触覚の過敏)特定の音が嫌でパニックを起こす人がいます(聴覚の過敏)。しかし本人からこれが苦しいと訴えられることはあまりありません。感覚器は私たちの体そのものの機能ですから、これが人と違うとか過敏だということは非常にわかりにくいためです。

これらに加え、脳の情報処理や体のバランス感覚など非常に多くの困難が自閉スペクトラム症には起こることが知られています。まずは困っていることを何でも当院スタッフにお聞かせください。また、こんなことに困っていないか、あんなことが工夫できないかと当院スタッフも一緒に考えながらサポートいたします。

【参考文献】
American Psychiatric Association.(2013)Diagnostic and statistical manual of mental disorders. Fifth Edition: DSM-5. Washington, D.C : American Psychiatric Association.(日本精神神経学会監修 2014 DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル 医学書院)